2021/02/14

薄情な空の下で


 

広い駐車場を眺めていたら
なぜか写真を撮りたくなった。

空を見上げても
いつもと変わらない、
僕だけが取り残されている世界。

生きている実感てなんだろう。
吐き気がおさまって、
炭酸飲料を喉の奥に流し込んだとき。
そのときぐらいは、
生きていると感じる。

くだらない空想を嘲笑うかのように、
部屋が揺れた。

地震だ。

キッチンの床は水浸しになり、
茶碗が割れていた。


夜、眠れなくなった。

10年前の地震での、
人間の薄情さを思い出して、
僕の中に潜む地震の怖さは、
そこにあるのだとつくづく感じた。


眠れなくなったついでに曲を作る。
薄情なウタを作りたい。


空゛/demo